タイタニックのクルーたち
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◆ マードック生誕138周年記念 ◆
さぁさぁ、今年も恒例のマードックのお誕生会☆今年は新旧映画の雑感をつらつらと…
東京タワーの夜景(仕事帰りに私が撮影@御成門)を見ながら楽しんでいってくださいね(^^)
(写真の下に、映画「タイタニックの最後」(1953年)の記事と、「タイタニック」(1998年)なりますが、ちょっぴりネタばれもありますのでご注意くださいネ。)
【タイタニックの最後】1953年アメリカ(100分)モノクロ作品
タイタニック映画の中で私が一番最近出会った作品で、手持ちの中で一番古い映画作品です。
タイタニックの事故から約40年後に作られた作品。
ちなみに入手経路ですが、よくある露天のような感じのバーゲン品のお店で、
御茶ノ水の丸善(本屋さん)の外でバッグやら手袋やらと同じ並びにあるCD・DVDの中に「タイタニック」の文字を発見!
なんと500円、恐れ多くもタイタニックの映画がワンコインで買えてしまうとは…
(日本ってDVD安いっすネ…驚嘆)
万年金欠病の私に神様が与えてくださったチャンスとばかり即効ゲット。
こちらの作品では「マードックは?航海士たちはどう描かれているのっ?」という、いつもの正しい姿勢正しい視点で正座して拝見致しました。
物語の冒頭では、まず、あいつが出てきますよ、
白くて冷たくてデカイあいつが。
「この物語は、そこから始まった…」的な。
先手を打たれた感じ!
いい出だしです〜。
そして出向前、社交界名士たちへ届けられた祝電(Happy maiden voyage!)と贈り物を、客室係があれこれ仕分けたりしています。
(最近のお客さんの案件でどうしても「仕訳」と打ち間違えてしまいますが、仕分けです。)
後で、乗客が私信のためにマルコーニの無線室を訪れるシーンがたびたび登場します。
やはり電報は当時の最新技術、今でいうならブルーレイ・3D対応のAV機器、メガネがなくても飛び出します、とかそんな感じでしょうか?
ちなみに現在我が家はDVDは見れても録画する機材が未だありません(ビデオテープ…)。
小さなラジカセもありますが、近所の小さいお店ではカセットテープなんですでに売っていない事がわかりました。
1912年のことを語った1953年の作品について綴っているのに
2011年の自分の立場がとても古く感じられるのは気のせいでしょうか?
そして船長@ブリッジも登場。
この作品のスミス船長はかっこよかったですよ。なんでもテキパキ指示をして
氷山衝突直後にすぐ遭難信号を出してるし(ものすごく早いっ)
最後には楽団に音楽を奏でるのまで指示をして(え、楽団は自分たちで自発的に奏でたのではっ)
と、ちょっとだけつっこんじゃいましたが。
キャメロン版のスミス船長(茫然自失タイプ)とは全然違うタイプで描かれていました。
パイプで煙草をくゆらせる姿、いいですねぇぇ。
そして!
我等がヒーロー、マードックはっ!
どこだ、どこだっ!
…ちょっぴりおじいさんでしたねぇ。
え、モノクロ映画だからそう見えたのかしら?
セリフもあまりでてこなかったし。
ちょっと貫禄あるような容姿のオフィサー、
船長目前タイプ(←史実ももちろんそういう立場だったんですが)。
私の好みではもっと30代バリバリ現役風/若干やせ目がよかったんですが
まぁ製作当時は、私の好みを汲んでくれるには監督が若すぎたんでしょうね(意味不明)。
でも嬉しかったのは、最初のほうで「航海士室」が出てくるんですよ。
それで当直をどうする、とかなんとかで、皆で和気あいあいとしたシーン、嬉しかったですねぇぇ。
いえ、航海士の数が一人足りない「5人」とかそのへんは別として。
で、当直以外の人にはウィスキー?ブランデー?の瓶が用意されていて。
マードックはスコットランド出身で、寒いところの人ですから
当時はスコッチなんかも飲んだりしたのかなぁ…
まぁ他の映画でもそうですが
ライトラーがやっぱりよく働いていましたよ。
皆の分までせっせっせっ。
働く、で思い出しましたが、女性の客室係りと
一等船客が「前の船でも世話になったね」的な会話があります。
これっていつか読みましたが
もう世界を旅する常連さんたちと、一流客船の客室係りって顔なじみというか
その他、髭剃りのためのセットがでてくるシーンや、
○○競技でゲームを楽しむ、とか、
当時の日常、あるいは当時の客船の旅を知るいろんなシーンがちりばめられていたのが印象的です。
そして物語のメインといえばヒーローとヒロイン(若者向けチャプター)。。。
若い青年が美しいお嬢に一目ぼれしちゃうのですが(お約束通り…でもこっちがオリジナル)
ちなみに青年も一等乗客でっせ。
最初のナンパ?ではもちろん間髪入れずに断られるのですが、彼の偉いところは、
お母様にもご挨拶に行ってまずは第一交渉
その後も誠実に積極的にアタックしていき
ついに彼女も気持ちが仄かにゆれて…と展開していきます。
そういう恋愛の展開って
なんだかその時代の奥ゆかしさを感じて
ほほえましかったニャ〜
それがかえって「現実感」をともなって共感できる、というか
ちなみにメインとなる、お母様とお父様(アラフォーチャプター)の
ご家庭崩壊問題のほうは
一気に激しい展開、
身につまされて涙してしまうシーンが多数あり。
この古い作品で描かれる人間ドラマ
なんだかわたし、ジャックとローズの悲恋の物語の時より感情移入しちゃったかも?
うーん、こちらの作品で描かれている人間模様のほうが
私的にはリアル感をもってすっとはいっちゃったというか。
とにかく、いろんなシーンでめちゃちゃ悲しかったです(涙止まらず)。
感情移入というのはその人個人のもつ経験・体験と、
その作品で描かれている登場人物とが
どれだけ共通しているかに大きく依存するからだろうなぁ。
そういうわけで
マードックはちょいおじいちゃんだったけど
またひとつ、タイタニックの悲しくも素敵な映画作品に出会えたことに乾杯〜♪。
「タイタニックの最後」
1953年アメリカ モノクロ作品
第26回アカデミー賞受賞作品
監督:ジーン・ネグレスコ監督
脚本:チャールズ・ブラケット、リチャード・ブリーン、ウォルター・ライシュ
出演:クリフトン・ウェッブ、バーバーラ・スタンウィック、ロバート・ラグナー(※)、リチャード・ベースハート
(※)おぉ、かの若者は彼だったのか、と、今気がつき候(^^)。
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